浴衣は、着物よりも手ごろな価格で購入でき、ゆるっと着こなすことができます。着物は着用シーンなどがはっきりしているため面倒に感じる人も珍しくはありません。一方、浴衣はプライベートで気軽に着られます。
この記事では、気軽に着用できる浴衣をもっと多くの人に楽しんでもらうために、浴衣のメリット・デメリットをご紹介します。さらに「もっと可愛いデザインの浴衣が欲しい」「人とは違う浴衣が欲しい」という方に、人と被らない浴衣の探し方についても触れていきますので参考にしてくださいね。
ゆかたで気軽に出かけよう
昔は浴衣を寝巻きとして使用するのが一般的でした。寝巻きとして使用できるほどに、身軽で寝心地の良い素材や作りだったからです。現代では、浴衣というと夏の風物詩である花火大会やお祭りに着用するという認識になっています。
これは大正・昭和時代から洋服が普及し始め、今では洋服を着ている人の方が多いです。洋服の普及によって浴衣は夏のイベントに着用するものになってしまいました。
「浴衣が好きだけど、夏のイベントしか着られない」と残念に感じている人も多いでしょう。しかし、「ただ友達とカフェでランチをする」「日用品の買い出しに行く」などちょっとしたお出かけでも浴衣を着てはいけないというルールはありません。
着物を着る場合には、着用シーンによっては相応しくないこともありますが、浴衣は基本的にラフに着られるものです。プライベートなお出かけの場合、浴衣を着用することで日本文化を気軽に楽しめます。もっと浴衣を身近に考え、ちょっとしたお出かけに着用してみましょう。
手軽に着られる浴衣のメリットデメリット
ここからは、手軽に着られる浴衣のメリットとデメリットをご紹介します。
浴衣のメリット
まずは、浴衣のメリットを5つ見ていきましょう。
風情や日本文化を楽しめる
浴衣は古くからある日本文化で風情があります。日本人は「和のテイスト」がもともと好きな傾向にありますので、浴衣を見ているだけで気持ちが安らぐという人も多いです。
このように日本文化を着るもので楽しめるメリットがあり、浴衣を着るだけでおしとやかな立ち振る舞いになります。ゆるっとした洋服よりも、帯で引き締め凛とした雰囲気を楽しめるというわけです。
日本文化などが楽しめるものは、ほかにも茶道や華道などさまざまですが、浴衣は着用している間ずっと楽しむことができますよね。
おしゃれで大人っぽい印象を与えられる
浴衣を着ていると、普段とは異なる雰囲気が出て、おしゃれで大人っぽい印象を与えることができます。綺麗・上品と感じてくれる人も珍しくはありません。「童顔だからいつも子供扱いされてしまう…」など悩んでいる人は、ぜひ浴衣を着てみてください。大人っぽい雰囲気を出してドキッとさせてみませんか。
また、カップルや友人同士などで浴衣を着て来店すると割引してくれるお店もあります。浴衣を着るだけでお得なサービスが受けられるのは嬉しいポイントですよね。
露出が少なく好感度が高い
浴衣や着物は、夏の洋服に比べると露出が少なく高い好感度が得られます。もちろん、洋服やドレスなどで女性の美しい肌をあえて露出することも素敵です。しかし、毎回派手で露出が多い洋服ばかりでは、周囲にあまりよく思われないこともあるでしょう。
その点、浴衣は3首(首・手首・足首)が露出されているだけです。控えめな印象で周囲からも好感を持ってもらえます。また、露出している場所が少ないため日焼けもあまり気にせずに済みますよね。
涼しそうな見た目で夏にぴったり
冒頭でも述べた通り、浴衣は「夏の風物詩」としても広く知られています。見た目が涼しそうな印象を与えるため、暑い夏にぴったりなのです。
浴衣の素材はおもに「綿」「麻」「ポリエステル」が多いですが、このうち綿と麻は吸水性や通気性が良いため汗をよく吸い取って発散させてくれます。
また、ポリエステル素材の浴衣は吸水性が低く、暑苦しい印象を持っている人もいるでしょう。しかし、ポリエステルは形状記憶の特徴があるため、自宅で洗ってもシワになりにくくお手入れが楽なのが利点です。
いずれの素材も見た目が爽やかなので、浴衣は暑い時期に着用するのにぴったりですよね。
体型があまり気にならない
浴衣や着物は寸胴の方が綺麗に着こなせることから、着付けする際にあえてタオルを腹部に巻くなどして体のラインを整えます。そのため、洋服では体のラインがくっきり見えてしまって気にしてしまう人も、体型は気にせずにファッションとして楽しむことが可能です。
さらに帯などで華やかに着付けをしてしまえば、体のラインはほとんど気になりません。日本人の女性は体型を気にしすぎている人も多いので、気軽に浴衣を着てみませんか。
浴衣のデメリット
これまで浴衣のメリットをご紹介しましたが、実は魅力的な浴衣にも少しのデメリットがあります。
普段着として着る人が少なく注目を浴びる
浴衣を普段着として着用している人は少数派で、夏のイベントがないときに街中で着て歩いていると注目を浴びてしまうことがあるでしょう。決して浴衣を着てはいけないということではありません。
ただ物珍しさや興味本位でジロジロとみてくる人も珍しくはないのです。「今日は何かのお祭りがあったっけ?」「わ〜浴衣着てる!可愛い」などさまざまな思いがあって見ているだけなので注目を浴びても堂々としていてくださいね。
動きが制限される
浴衣を着て日常生活を送ることはとても素敵ですが、例えば自転車に乗ったり全速力で走ったりなど激しい運動はできません。絶対に運動ができないわけではありませんが、動きにくく着崩れしてしまうためおすすめできません。
浴衣を着ていては動きにくいことをする予定がある日は洋服で過ごして、お買い物などで激しい動きをしない日に浴衣を楽しんでください。
洋服よりも気温の変化に対応しにくい
浴衣や着物は一度着付けたら、羽織ることはできても脱ぐことは難しいです。そのため、朝出かけるときには寒かったけど、日中に気温が上がって暑くなったという場合でも調節しにくい難点があります。そのため、1日のなかで気温差が激しい日は注意が必要です。
人と違う浴衣を探すには?
「今年こそ浴衣を着てみたいけど、人と被りたくないな」と悩んでいる人もいるでしょう。近年では手ごろな価格で販売されていることも多い浴衣ですが、あまり可愛いデザインではないものや大量生産されていて同じ浴衣を着ている人も見られます。
せっかく浴衣を着ておしゃれに過ごすわけですから、人と違う浴衣を探したいですよね。人と違う浴衣を探すには「リユースの着物専門店」がおすすめです。
リユースの着物とは、誰かが大切に着用していた着物や浴衣を本人の申し出により買取したものです。リサイクルは形を変えて再利用されることですが、リユースは形は変わらずそのまま次の人へと引き継がれることをいいます。
リユースの着物専門店には、さまざま浴衣焼き物が集結しており大人っぽいものや人とは違う浴衣にきっと出会えることでしょう。ぜひ利用してみてくださいね。
意外と簡単浴衣の着付け
浴衣の着付けは、浴衣を着てみたいと感じているビギナーさんの多くが不安に感じてしまうことでしょう。しかし、意外と簡単に着付けられることをご存知でしょうか。
現代では、YouTubeなどで1人でもできる簡単な着付け動画がたくさんアップされています。文章を読みながらでは難しいと感じている人も、動画を見ながら一緒に着付けができるというわけです。ぜひ検索してみてくださいね。
(まとめ)人と被らないデザインで浴衣ライフを楽しもう
今回は、浴衣をもっと手軽に楽しんでもらうために、浴衣のメリットやデメリットをご紹介しました。日常生活で浴衣を着用していると注目を集めてしまうなどのデメリットもありますが、メリットの方が断然多いです。
また、浴衣を着て生活している人は少数派ですが、昔は寝巻きとして使用されていたことを考えてもリラックスして着こなせるはずです。人と被らないデザインの浴衣を見つけて、浴衣を着用することを日常にしてみませんか。